「ラギ」30周年記念
開発者ロングインタビュー







2022年に「ラギ」が誕生して31年をむかえました!


初期ネオジオの地味な作品が多い中で、明るくコミカルでノリの良いポップな音楽でMVS筐体の中で
輝いていた本作、この度は開発者であるオーサープランナーの方に
「ラギ」のインタビューを頂ける事となりました!


名作アクション「ラギ」の秘密に迫ります!




* 本来でしたら、リリースされて30周年の2021年3月にインタビューのアップを予定しておりましたが
管理人の家庭の諸事情により大変遅くなってしまいました。

インタビューをお受けして頂いたオーサープランナー様、
関係者の方々に大変ご迷惑、ご心配をおかけしてしまい申し訳ありませんでした。
この場を借りてお詫び申し上げます。








     

 
   管理人
:  この度は、「ラギ」の30周年インタビューをお受け頂きありがとうございます!

         まず、最初にインタビューをお答えして頂く前にお聞きしたいのですが
         「ラギ」にて、「オーサープランナー」という役職はどの様な役職なのでしょうか?
          役職的に総監督やディレクターと考えて宜しいのでしょうか?
 

 
 
  オーサー
  プランナー
:  エンディングロールでは原作者(author)/プランナーとしていますが、役割としては
          そうなります。
          ディレクターと言う言葉を使わなかった理由は単純に照れですね(w)。なんか、恥ずかしい。


          逆に原作者(author)/プランナーに拘った理由は、もし何年か後に続編が出た時、
          自分が仕事を受けられなかった場合でも、(自分の)名前が残り続ける役職だからと
          いうものです。

          「仮面ライダー」シリーズに於ける石ノ森先生みたいに。
          それ程までに仕事は過酷で、絶対早死にすると思っていました(w)。



    管理人: オーサーとは原作者という意味だったのですね!

         早死にですか! 当時のゲーム業界の仕事が過酷極まりないものだったという事ですね…
         オーサーと言う肩書を原作者という表現ではなく、英語にされたのは何か理由があるの
         でしょうか?


 
  オーサー
  プランナー
:   肩書を英語にしたのは『author』とした場合は誰もがスルーしてくれると踏んだからです。

          もし日本語で『原作』と表記したら、権利面がどうこうというような横槍が入って来る
          可能性が高くなりますから。
         
          こちらはそこまで求めていません(w)。

 

   管理人
: うーん、確かに当時のSNKさんからも横槍が入って来たかもしれませんねw
         







オーサープランナー」は原作者という意味合いで付けられていました
今後SNKさんから続編が出たとしても表記がされ続けるという事ですね。




   管理人
: では、早速開発についてのご質問なのですが

         作品的には「マジシャンロード」「ニンジャコンバット」と続きアルファ電子
         としてはネオジオ参入第3弾となる「ラギ」ですが、前2作とは大きく違いポップな
         世界観な作風となります。
         
         どのようなコンセプトで制作が始まったのでしょうか?
         
 

  オーサー
  プランナー
: 元々、『ラギ』は新井一夫社長の発案された『だるま王国の冒険』なんですよ。

         アルファ電子には社長枠という感じのラインがあって、社長企画はほぽ通る‥‥
         つまり、誰かが社長の企画を背負う訳です。



   管理人: 「押し出しジントリック」も元々は、新井社長の発案からと聞いておりますが「ラギ」も発案は
         新井社長だったのですね!

         
 

  オーサー
  プランナー
: 当然、誰も背負いたくない(=自分の企画を通したい)訳ですが、逆にこの枠は社長からの
         後ろ盾が得られるので横槍が入る事が少ないという利点がありました。

         そこで発想を変えました。自分が敢えて請けて、『だるまが出る』『アスレチックのゲーム性』
         『主人公が武器を使う』という3点だけを残し、後は自分のやりたいゲームに仕上げるように
         企画原案書を作りました。

         なので、企画を勝ち取ったというよりも、乗っ取ったという方が正しいかもしれません。



   管理人: 乗っ取りですか! 確かに上記の3点は「ラギ」の要素に含まれています。
        
        ダルマは敵ですけどw 

         
 

  オーサー
  プランナー
: 『今まで見た事も無い世界を見せる』というコンセプト・ワールドは、アルファ電子で多かった
         リアル系の世界とは別の方向性を作るという事であり、同時に他社のゲームでも見た事の無い
         独特の世界を構築する挑戦でもありました。

         意識したのはタツノコプロの『ポールのミラクル大作戦』のミラクルゲートの向こう側の世界
         ですね。



   管理人: 「ラギ」は『ポールのミラクル大作戦』がモチーフだったのですか
         設定上の有翼人種のキャラクター等、世界観は違いますが手塚先生の「ミクロイドS」の
         影響下とも思っていました。

                   

 





「ラギ」の世界感モチーフは
「ポールのミラクル大作戦」とのこと


   管理人: 「ラギ」は「ポールのミラクル大作戦」の世界観を意識してとの事ですが
         
         前2作のアルファ電子作品「マジシャンロード」「ニンジャコンバット」等と
         意識して何か変えようとしたところはありますか?


         また、開発者として前者の2作品での何らかの不満点や高評価点などはあったのでしょうか?

         
 

 オーサー
  プランナー
: 先程のコンセプトの件と繋がりますが、全く別のゲームなので特に意識はしませんでした。

         不満点や高評価点とは少し違いますが、『クトゥルフ神話』『忍者』というファッション性
         で食いつくユーザーっていると思うんですよ。
         そういった食いつかせるファッション性の弱さ、1コイン目を入れさせる力が弱いのでは、
         というのは企画当初から悩みのタネでしたね。


         『見た事の無い世界』を見たいプレイヤーは、(プレイヤー自身の)『知っている世界』
         から出ないプレイヤーを上回れないんじゃないかという不安要素は常に抱えていました。

         そういった面で、メインターゲットは自分の世界に凝り固まった人が多くなる大学生以上よりも、
         柔軟性に優れた小学生高学年層周辺を狙いました。



   管理人
: 丁度、自分は「ラギ」稼働時にはそのターゲットでした!
  
         「ラギ」の世界感は独特でプレイしていて次のステージが見たいという気持ちになっていたので
         世代的には響いたと思います。   
  
         
 

 オーサー
  プランナー
: ただ、やはり ゲームの説明 、いわゆるプレゼンテーション は大人に対してしなくてはいけません。
         その際は『闘うマリオ』という言葉を便宜上使っていました。
         文字では書きたくなかったから口頭で(w)。

         これはデフォルト状態で少し遠くの敵を倒せるマリオという意味です。
         『魔界村』や『アルゴスの戦士』のような『他のゲームにもあるじゃないか』的な意味合いの
         言葉が出て来たら、武器の特殊性の説明に入るといった感じで誘導的なプレゼンを行いました。


         武器の1つ『葉っぱ』のメンコは、以前没になったコロボックルを題材にしたアクションゲーム
         『リトルリバース』からの流用です。



   管理人
: 会議上では「闘うマリオ」だったのですねw
        「葉っぱ」のメンコ攻撃はもともと没になった作品からのアイディアでしたか!
        
        ターゲット層が小学生高学年層との事が出ましたが
        ネオジオ初期のタイトル複数は、酷い時間制限があるゲームや、鬼畜の難易度が多かった中で
         「ラギ」は幼い自分でも1プレイがまともに楽しめた数少ないタイトルでした。
 
         


 オーサー
  プランナー
:この当時、SNKがNEO-GEOをレンタルしていまして、家庭用専用で遊べるタイトルも欲しいという
        お話が来ていました。『ラギ』は家庭用専用でという話も出ていて町の人との会話を加えました。
        ですが、レンタルの塩梅がどうも宜しくないという事で結局アーケードとなり、町の人との会話にも
        制限時間が付きました。



   管理人
: まさかのネオジオ「家庭用専用作品」の計画があったのですねッ!!
        
        「アーケードゲームを持って帰ろう」的なキャッチで登場したので、そのような貴重な
        お話が出てくるとは思いませんでした!!
 








「ラギ」はまさかの
ネオジオ家庭用専売作品の予定があった!





 オーサー
  プランナー
:アーケードとなった事で1周の時間を短縮する事となり、その対策として、密林地帯ジャモ
        (第1STAGE)は、2面と3面を削り、1面と4面だけの構成となりました。他のSTAGEが4面構成
        なのにジャモだけ2面なのはそうした理由からです。



   管理人
:確かに言われてみるとステージ構成が違いますね。 最初のステージだからと思ってました。

        初期ネオジオ作品はインカム重視でコインを多く消耗させようとした物が多かったなかで、
         「ラギ」のように1プレイで、そこそこ楽しめた作品はプレイヤー的には大変嬉しかったのですが
        SNKさん側はこの作品をどう思ったのでしょうか? 



 オーサー
  プランナー
:SNKがどう思ったかは推測の域を出ないのですが、インカム面の強化を求めて来ていたので、
         不満はあったのでは無いでしょうか。

         2人同時プレイはインカム強化策として上層部の圧力に負けて入れたのですが、現在でもあれは
         入れるべきでは無かったと思っています。

         2人同時プレイだと縦スクロールのSTAGEが本来は死なないところロストしたり、
         風船で登場する際、普段通れない壁の中を通過出来たりするので、縦スクロールの
         ステージは背景担当の坂西さんと1週間で全て作り直しました。



   管理人
:確かに製品版でも2人同時プレイは結構、変なところで死んでしまう事が多々ありました。
        風船を使って入れない場所にめり込んで、復活場所でもめり込んで死亡とかありました…

        たった一週間で全て作り直しとは途方もない作業ですね。
         
        完成後の「ラギ」のSNKさん側や社内での評価はどの様なものだったのでしょうか?



 オーサー
  プランナー
:このゲームは意見は高評価と低評価、真っ二つに割れるんですよ。
        良くも悪くも『普通じゃない』ゲームという事でしょうか(w)。


        また、この時期『スト2台風』が来ていた事もあり、キャラクターの小ささは迫力不足だとして
        良く指摘されましたね。



   管理人
:少しインカム的な話題に戻りますが、お遊び要素のある選択肢の「なんてね」のジ・エンドも
       台の回転を優先したかったSNKさん側から目を付けられる演出ではなかったのでしょうか?

       なにか、この演出にはSNKさん側から指摘はありましたか?






 





 オーサー
  プランナー
:その辺は特に指摘はありませんでした。

        1つあったのが、機械都市バキーンで飲んだくれの男がこぼす愚痴を聞くというイベントが
        SNKアメリカ側からNGが来ました。酒が家庭用ゲームとしてNGで、『飲んだくれ』という
        表現を『人生の落後者』という単語に差し替えなさいというものでした。
      
        なんか、そっちの方がひどい気もしましたが従いました。




   管理人
:あきらかに、その方が酷いですねw










「なんてね」ジ・エンドの演出はスルーなのに
「飲んだくれ」は納得しないSNKアメリカ





   管理人
:日本人では解らないアメリカ人の感覚は置いておきまして。
       「ADKワールド」の解説の中で容量の都合で「ラギ」はステージを削ったとの事ですが、
        当初から50メガという容量は決まっていたのでしょうか?

        また前2作の「マジシャンロード」「ニンジャコンバット」は46メガでしたが容量が4メガ
        増えたのは想定の事だったのでしょうか?




 オーサー
  プランナー
:『ラギ』の場合、作っている中盤くらいでメガ数は決めましたね。
 
        それ以上のメガ数には絶対にしないという事を命じられました。



   管理人
:  「ラギ」の話と若干ズレてしまうお話で、以前より気になっていたのですが
          ネオジオのROMに使われる容量はアルファ電子(ADK)側が事前に決めることが
         出来たのでしょうか?
    
          それともSNKさん側に予め決められていたのでしょうか?



 オーサー
  プランナー
:容量はゲームbyゲームなので、ある程度はメーカー側で決められたと思います。
        メガ数が増えると料金を高くするのが一般的です。
 
        仮に価格を同じにしてメガ数を増やした場合、アルファ電子に入る利益だけが減る事に
        なりますから、やりたくはなかったんですよ。

        でも、結局は『マジシャンロード』に揃えたんだったかな。



   管理人
: 利益を考えて会社的な決断だったという事ですか。
        「ラギ」のROM内には削った以外の没データは存在しているのでしょうか?



 オーサー
  プランナー
:没キャラが眠っている場合もあります。土壇場まで使っていた、使うか使うまいか迷っていた、
        理由は様々ですが、一番多いのは背景です。
       
        どこに流用しているか分からないので、迂闊に削除できないというのが大きな要因です。



   管理人
: どこかに使っている可能性があるので、そのまま残っているのですね。
        
        先程、『スト2台風』と言うお話が出てきましたが「ラギ」は大ヒットしたカプコンの「ストU」
        と同時期の作品となりますが、この事によって起こった弊害などはあったのでしょうか?

        また当時開発者として当時「ストU」をどの様に感じていたのでしょうか?



 オーサー
  プランナー
:『ラギ』に限った事ではありませんが、インカムが『スト2』に回ってしまう事ですね。

        『スト2台風』とSNKの方は呼んでいましたが、これは販売前から「スト2台風が来る
        と何も売れなくなる」と言われていて、『ラギ』より先に自社販売ソフトである『ASO2』を
        未完成品ながら出したりしていましたね。



   管理人
:当時は「ストU」一色でしたので逆に小学生だった自分は空いていたMVS台で「ラギ」
       に出会えました。


       え!「ASOU」は未完成品状態で製品版にしていたのですか!? 初耳でしたw









「ラギ」とは全く関係ありませんが
SNKさんの「ASOU」は未完成状態での出荷が判明




   管理人
そういえば販売の事で気になったのですが、家庭用ネオジオROMでの「マジシャンロード」
        「ニンジャコンバット」はSNK販売となっておりますが「ラギ」よりアルファ電子販売と
        なったのはなぜなのでしょうか?



 オーサー
  プランナー
:詳しい事は分かりませんが、広報活動は「ラギ」以降はアルファ電子側で行うよう、通達されたのと
        関係があるかもしれません。


        ※例外:平成3年のゲーメスト2月号のSNKの広告
        広報展開がアルファ電子できちんと行える体制に整ったのが『クロスソード』『スラッシュラリー』
        の辺りからなので、そういった面でも『ラギ』は不遇でしたね。



   管理人
: 広報活動がアルファ電子側からと変更になってからという事ですね。
      
       「ラギ」は家庭用ROM版のコスト削減のタイミングで国内では紙パッケージ版しか生産されて
       いないのも残念に感じます。 

       このソフトパッケージやパンフレットに使われている説明なのですが
       海外版では「ファンタジーアクション」の決定版的なニュアンスのキャッチなのですが…
        国内版では「熱血アクションゲームの決定版!」というキャッチコピーになっています。
  
        このキャッチは、どなたがお考えられたのでしょうか?



 オーサー
  プランナー
:それは自分です。
      
        『ファンタジーアクション』でも間違いでは無いのですが、全体かフワッとしていてイメージが
        掴みにくいと思ったので。
        また、変にドラゴンとかスライム、剣と魔法を期待されても困ってしまいますし(w)。

        それよりも、ひっくり返した敵を『ちぎっては投げ、ちぎっては投げ‥‥ええい、まとめて
        投げてまえ!』といったゲーム性を前面に出したかったんですよ。



   管理人
そういう事だったのですね!
         
       ネオジオの背表紙のゲームジャンルとか凄く適当なのが多いので、熱血アクションという
       キャッチはプレイもしていないSNKさん側の広報が適当に付けたのではと邪推してしまいました。
       失礼しました。














「熱血アクションゲームの決定版!」は
オーサープランナーさんオフィシャルの表現でした。







   管理人
ネオジオは海外展開を視野に入れていたハードでしたが「ラギ」は当時、国内・海外どちら側を意識
        して開発されていたのでしょうか?
        また、どこの国で人気があったのでしょうか?  



 オーサー
  プランナー
:ずばり国内です。
       
         しかし、結果的に日本では残念な成績でしたが、海外の方が好成績だったようです。
         特に対戦格闘ゲームが流行しなかったドイツでは高評価だったと伺っています。



   管理人
残念なことに国内では「ストU」のあおりで適切な評価がされなかったのかも知れません。
        ドイツで評価が高かったのは意外に驚きですね!


        「ラギ」は小学生高学年層をプレイヤーとして意識して作られたとの事でしたが
        エンディングのキャラクターボイスのキャストが全て平仮名表記なのは 対象年齢を通常の
        アーケードゲームより下げたという事でなのでしょうか?



 オーサー
  プランナー
:ああ、これは見栄です(w)。

         あたかも『たくさんのスタッフが作っているんだぞ』というアピールです。

         だから、音響課の黒澤夕香さんは、音楽では旧姓で、CVではひらがなで『くろさわゆか』
         という具合に別人のように見せています(w)。



   管理人
小学生の頃は気付いていませんでしたが中学生ぐらいにプレイしてよく見たら
        声の出演も同じ方々だなとw
    
        漢字表記と平仮名表記を使い分けていたのはそういった事だったのですね。
        てっきり、対象年齢を意識してだと思っておりました。 
        








キャラクターボイスの表記が平仮名なのは見栄でしたw




   管理人
では、ここからはゲーム内容・世界観のご質問を宜しくお願いします。

        「ラギ」の初期設定では葉っぱではなく「剣」だったとお聞きしております。
        残酷な表現だったので「葉っぱ」にイメージを変更したり等はあったのでしょうか?
        



 オーサー
  プランナー
:ザコ敵もかわいらしい事に加え、剣に突き刺した状態のまま、ぐるぐる回転させていたので、
         残酷すぎると言われました。
          
         また、剣だと普通過ぎて他のメーカーと被り易いという点も指摘されました。

         そこで、何か別の攻撃方法を、という段階で、以前に没となっていたコロボックルを主人公に
         したアクションゲーム『リトルリバース』から葉っぱのメンコを、そのまま持って来ました。




   管理人
可愛いファンタジー的な世界観で剣を突き刺すのはやはり残酷との意見がありましたか…
        更にぐるぐる回転とかw

        他社との差別化も含まれて没作品の葉っぱメンコが実装されたのですね。

        敵が何故かダルマだったのは、過去の社長企画を引きずったものと先程お聞せ頂きましたが
        もし、ダルマというネタが無かったら、ダルマ以外が敵だったとしたら
        何をブルーの敵として配置していましたか?
       



 オーサー
  プランナー
:自分はどこか天邪鬼というか、北向き(※相撲用語で変わり者の意味)な性格なので、
        ドラゴンやスライムといった普通の敵とは戦ってはいなかった気がしますね。

        もしかしたら5円玉とか、鏡餅とか、扇風機なんかをモチーフにした敵と
        戦っていたかもしれません(w)。



   管理人
えっ! 5円玉、鏡餅、扇風機ですか!
        これは別の意味で「ニンジャコンバット」等と双璧をなすADK世界観が生まれた予感ッ! 
       










そんな、異次元世界観での「ラギ」も存在した可能性ッ!

なんてね




   管理人
敵がダルマな事の続きなのですが、掲載紙・掲載メディア・サイトによって
 
        ダルマー族(だるまーぞく)  

         ダルマ一族(だるまいちぞく)

 
         と、表記が違う事があるのですがコチラは性格にはどちらが正しいのでしょうか?
       


 オーサー
  プランナー
:『だるまいちぞく』が正解です。



   管理人
ダルマー族について細かい設定はありますか?
       


 オーサー
  プランナー
:初期設定では地球からの移民船が長い年月の間、運動不足になって進化か退化かわからない姿に
         変わっていったというものがありましたね。

         つまり、地球人の子孫。


         ダークすぎるので表に出る資料からはカットしましたけれど。









その設定は、小学生高学年にはダークすぎますw



   管理人
ダルマー族は他の天体からやって来たと書かれておりますが
         惑星ラギ以外にも手を伸ばしていたのでしょうか?
       
        説明書では、ラギを支配しようとしている悪の権化と書かれておりますが
         惑星ラギを支配しようとした目的が明確に語られていないのはなぜでしょうか?
       


 オーサー
  プランナー
:プレイヤーには 孤独なヒーローと絶対の悪という図式を認識して頂きたかったという事が
        大きいです。本来、ダルマ一族は完全な悪ではありません。
         
        彼らも安住の地を見つけるという正当な理由がある訳なので。
        しかし、ノベルズにするならともかく、アーケードゲームとしては重過ぎるし、その説明を入れる
        デモのプレイタイムが捻出できないといった理由から、表には出さない方針としました。




   管理人 ダルマー族もやみくもにラギを狙った訳ではなく、安住の地を見つけたかったのですね。
        汚染環境の方が住みやすかったのかはちょっと気になりますがw

       そういえば「ラギ」は、なぜ主人公の名前ではなく舞台となっている惑星の名前をタイトルとしたの
       でしょうか?



 オーサー
  プランナー
:自分が『ラギ』の前に関わっていた
        『スーパーチャンピオンベースボール 〜帰ってきたチャンピオンベースボール〜』が
        余りにも長すぎるタイトルだったので、その反動で2文字にしようとハナから決めていました。


        あとは『ゼビウス』への憧れも少しありました。

        『ラギ』のネーミングは、当時ヒットしたゲームは『ら行』が使われていた事が多かったので、
        ゲン担ぎから『ら行』の何かを入れようとした事が発端となり、辞書に載っていない文字や
        単語を調べて『ラギ』としました。
        
        架空の惑星なので、地球の言葉に無い感じにしたかったんです。



   管理人
確か『ゼビウス』は4番目の星でしたね? 惑星タイトル案はその影響もあったのですか。
        映画の「惑星ソラリス」とかの影響かと思っておりました。

        あと、2文字になったのは実はそのような理由があったとは全く知りませんでした。

        海外タイトルは「Blue's Journey」となっているのは商標の問題だったのでしょうか?



 オーサー
  プランナー
:これは、SNKアメリカの意向ですね。
        架空の惑星の名前だとゲームの内容が伝わらないという事だと思います。








「ラギ」が2文字なのは
以前の作品タイトルが余りにも長すぎたから



   管理人
惑星ラギのお話となったのでお聞きしますが

        「ラギ」の世界感では惑星ラギは数年前まで美しい星だったと始まりますが
         争いごと等が無かった平和な星であったので「ブルー」しか戦う者がいなかったのでしょうか?

         ブルーがやられ、ゲームオーバー時に汚染で滅びた事が語られますがブルー以外は
         帝国と戦う者はいなかったのでしょうか?
 
         レット等、他のラギの住人は決起していなかったのでしょうか?




 オーサー
  プランナー
:ブルーの出身地のジャモは食虫植物が多く繁っている為、身を守る為の格闘術『葉術』が
        発達していましたが、他の地域は完全に平和ボケをしていたんです。
     
        あっという間に侵略されたのもそれが原因で、多勢に無勢で怖気づいてしまった者、
        汚染で病んでしまった者、決起したが敗れた者、地下帝国クイラに潜んで反撃の機会を
        窺う者‥‥という状態になってしましました。

        その為、結果的にブルーが単身立ち向かう事になった訳です。
     
        『単身立ち向かう孤独の勇者』という設定なのに2人同時プレイの指示が来たので、
        考えた末、葉術の奥義の2重身という設定に2P側はしました。




   管理人
ブルーは育った場所で生きる術として格闘術を学んでいたから闘えていたが、惑星ラギ全体では
        闘うという感覚を持っていなかったという事ですね。

        2人側がブルーとは別の人格のキャラクターではなく「シャドー・ブルー」としたのは
        「入れるべきでは無かった」とのお話が出た2人同時プレイの打開策だったのですね。




 オーサー
  プランナー
:孤独なヒーロー像を出したかったんですよ。

        ショップのシューイとか協力者はいるけど、戦うのはブルーただ一人という。
        なのに、2Pで別キャラが加わると台無しになってしまいます。苦肉の末、シャドー・ブルーが
        誕生しました。







2P側が別人格ではないのは
孤独なヒーロー像を出す為でした。



   管理人
ブルーは格闘術『葉術』を会得していますが、任意に体の大きさが変化させられること自体は
         ラギの住人は皆出来る設定なのでしょうか?
 
         ブルー(またはシャドー・ブルー)のみの特技なのでしょうか?




 オーサー
  プランナー
:身体変化は葉術を極めた者のみが使える術で、他にも使い手がいますが、
         ゲーム中ではブルーだけですね。レットもまだ使えない設定です。



   管理人
そういえばレットとの対決中は使って来ないですね。(必要はありませんがw)
  
       任意の大きさ変化はゲームプレイの戦略を大きく変える要素ですが
       これは途中からネオジオの縮小機能をいかす対策とお聞きしています。
       縮小時に攻撃が出来ない制約は最初からあったのでしょうか?




 オーサー
  プランナー
:スモールブルーのメリットとデメリットを持たせるために初期から規制していました。

        ジャイアントブルーは企画書の時点では無敵だけど移動が少し遅くなるというデメリットが
        用意されていましたが、爽快感が無くなってしまったのでノーマルブルーと同じスピードに
        変更しました。



   管理人
初期からの攻撃規制だったのですね。
        無敵中のジャイアントブルーは遅いと敵を倒す時の爽快感があまり得られないですからね。
  
        ところで「スーパーマリオ」や「魔界村」等と違ってダルマー族は王女ファアをさらわずに
        ヒロインの王女ファアは捕らわれている等の設定ではなく、病に伏しているという
         設定がありますが、これはよくある既存のヒロインの位置づけ(さらわれる)
        と変える為にあえてその様な設定にしたのでしょうか?



 オーサー
  プランナー
:ダルマ一族には王女をさらうメリットが無い為です。

         既に圧倒的な戦力で惑星を支配しつつあるのに、今更、王女をさらっても意味がありませんし、
         ダルマ一族から見れば、インセクタリアンはただの虫ケラに過ぎないという感覚です。
        
         第一王女リムはブルー同様、反撃に出て氷漬けにされたのであって、さらわれた訳では
         ありません。









   管理人
確かによく考えるとこの期に及んでメリットはありませんねw
       既存ヒロインの脱却か、あのコンティニュー画面の為なのかなと思っていました。

       王女ファアについてですがコンティニュー画面でクレジットをせがむヒロインが当時斬新でした。
       タイムが少なくなると「ひどい人…」って怒りなじって来る所も良い演出と
       罪悪感を感じて記憶に残ります。



 オーサー
  プランナー
:コンティニューが入った日と、入らなかった日(同じ人が頭からやり直すとか)では
        インカムががらっと変わるので、何とかコインを入れて頂く為に、色々とアイディアを絞った末、
        今の形に落ち着きました。



   管理人
数年前に久しぶりに小学生時代の友人と会い、自分と一緒にプレイしていた「ラギ」の
       事を覚えており、タイトルは忘れていましたがコンティニュー画面でヒロインになじられる
       ゲームと克明に覚えておりました。

       そう思うとインパクトは大でした。





  





   管理人
ラギは様々なキャラクターが登場しますがオーサープランナーさんのお気に入りの
        キャラクターはいますか?



 オーサー
  プランナー
:ダーク・スナイパーとシューイですね。
         あと旅行会社ぴゅうで働くフィー。所持金以上の場所に行こうとすると、頭から匂い角を
         出してくれます。

         人物ではありませんが、バキーンにいるポロロンタンク(下半身がタンクの恐竜)も
         お気に入りです。
         
         ポロロンはダルマ帝国の番犬のような存在ですが、齢を取ると体色も黄土色となり、下半身が
         弱くなり動けなくなります。しかし、足腰代わりのタンクを付ける事で、老いて尚、忠実に任務を
         こなします。





  





   管理人
ダークスナイパーは後の「押し出しジントリック」にも登場しているのでご贔屓キャラ
        なのかなと感じておりましたw

        ダーク・スナイパーは当初とブルーやレットと同じく人の様な顔をしていたとの事ですが
         なぜ、完全なメカ的な物になったのでしょうか?
        


 オーサー
  プランナー
:当初のダーク・スナイパー(企画書の段階ではダーク・ハンター)は、ブルーのライバルの1人が
         ダルマ帝国によってとらえられ、サイボーグ化と洗脳を施されたという設定があったのですが
         (それでいてシューイ(ショップの店員)の恋人でもあった)、とにかく分かりにくい(w)。
         なので、ハナからブルー抹殺の為だけに造られたロボットというシンプルな設定に変更しました。

         イメージは『人造人間キカイダー』のハカイダーです。
         ただ、白いカラスをかっ飛ばすわけにはいかないので、こちらは『闇夜のカラス』という
         ミサイルを飛ばすようにしました。



   管理人
ダーク・スナイパーのイメージはハカイダーでしたか!
  
        ダーク・スナイパーは開発時には途中途中に対決があったようですが、各登場時に独自の
        攻撃パターンを持っていたのでしょうか?



 オーサー
  プランナー
:直接対決シーンは随所に予定していたのですが、ことごとくステージが没になり
        (ジャモも当初は4STAGE構成でした)、変更になりで、気が付けばダルマ帝国の最終ステージが
        初の直接対決となってしまいました。

        なので、対決後の『さらば、我が永遠の好敵手よ…』の台詞に唐突感を覚えた方もおられるのでは
        無いでしょうか。








最後の台詞の違和感は没が原因。



   管理人
:最後に、急に永遠の好敵手扱いされてしまったのは違和感があったのですがステージ没が原因
       だったとは…

       因みに自分は、ボス撃破時の行商人が好きなキャラクターにです。

       助けたお礼のくじなのにフラワーを払わないといけないとか、スカが存在しているとかが
       中々がめつくて好きなキャラクターです。

       行商人の方は関西弁ですがラギの言語体系には関西弁もあるのですね。
       


 オーサー
  プランナー
:ラギは惑星全体が連邦国家みたいなもので、クイラやシャバーンといった各地域が
         自治権を持っています。

         そして、それぞれが微妙に違う兄弟語的な言葉を話しています。その表現が方言となっています。
         行商人も、どこかの商業が盛んな地域出身のインセクタリアンなのでしょう。









   管理人
:魅力的なキャラクターが多いのですが、キャラクター面とは別に演出でオカリナを購入して
        放置すると吹き始めたり、呪いで凍らされた後に放置すると凍ったりと細かい演出が多い
        「ラギ」はキャラクターのグラフィックについて注意・意識した事はありますか?
       


 オーサー
  プランナー
:何しろキャラクターが小さいので、オーバーアクションに、という注文を付けたくらいですね。
         
         他はスプライトデザイナーの五十嵐さんにお任せしました。
         ちなみに放置して変わるアクションは『平安京エイリアン』の影響です。










   管理人
:「ラギ」は、ステージを全て連続的に並べず途中ステージ分岐が存在しますがこれはクリアまで
        の全体プレイ時間を短くする為にとった処置なのでしょうか?
      









 オーサー
  プランナー
:1回クリアで終わりにて欲しく無かったというのが理由ですね。
 
        結果的にクリアまでのプレイタイムが短くなったのは、あくまでも副産物です。
        ステージ分岐は『ダライアス』の影響です。




   管理人
:1回クリアしても別ルートでも遊んでいたので自分は繰り返し遊んでいました!
        初期ネオジオタイトルの鬼畜っぷりの中では「ラギ」は面白くプレイできた1作品でした。

        分岐はやはり「ダライアス」でしたか。

        あと、正直ネオジオ初期のタイトルは画面が暗いようなイメージの作品が強いのですが、
        「ラギ」は他の作品と比べて発色が明らかに良かった様に感じます。

        これは、意識的に画面を明るく見せるような工夫があったのでしょうか?
        


 オーサー
  プランナー
:セガのファンタジーゾーンは意識しましたが、特に他のNEO-GEOタイトルとの差別化は
         意識していませんでした。

         とにかく全体的に明るく行きたいなと。まあ、ジャモのボスステージは暗いですけどね(w)。



   管理人
:ネオジオというハード本体の事なのですが、このインタビューの前に以前お聞きしたお話で、
       既に「ラギ」の制作段階でネオジオは他社のアーケード基板に劣っている事を感じていたと
       お聞きしました。

       「ラギ」の作品内のどのあたりでそれを感じていたのでしょうか?
        


 オーサー
  プランナー
:やはりラインスプライトの少なさですね。すぐにチラついたり処理落ちで重くなったりしますから。
         あとはラスタスクロールも予定していたのですが、結局、画面全体に掛けられなくてやめました。


         拡大、回転機能も無くなって、基板的に『マーベルランド』には太刀打ちできないな、と(w)。



   管理人
:スペック的にネオジオは開発初期から問題を感じられていたのですね。
     
        2人同時プレイはかなり末期に実装されたとお聞きしておりますが、なぜ急遽2人同時プレイと
        なったのでしょうか? 
             


 オーサー
  プランナー
:これはもう、インカム・アップの為ですね。
 
         平均プレイタイムが長いので、2人同時プレイにすれば半分になるのではないか、
         という圧力に負けました(w)。



   管理人
:上層部はやはりインカムの為だけに2人同時プレイを強要した形ですか…。
       
        先程の話で出た、この2人同時プレイは入れるべきでは無かったとの事ですが、作品的に他に
        入れたかった要素等はありましたか?
        


 オーサー
  プランナー
:『水のオカリナ』は当初、『王家の笛』という名称で、吹くとブーミンという乗り物的な動物
         が現れて、踏み潰して倒した敵を球にして投げつけるという攻撃をする予定だったのですが、
         容量が厳しくなって諦めました。ブーミンはやりたかったですね。

         ただ、やっていたら、(ヨッシーの発売時期にマスターアップだったので、)ゲーセンで稼働する
         頃には『ヨッシーの真似だ』と言われていたかもしれませんけれど(w)。

         あとは、ジャモの2STAGEと3STAGE。完成していたのですが、プレイタイムの都合上、
         早めにボスに合わせる必要が出て来て、断腸の思いで削ったステージなので、ここは
         残したかったですね。


 

   管理人
:大人の事情で削られてしまったステージはプレイして見たかったですね。
        ブーミンも実装されていたらゲーム感が変わっていたかと思うと気になります!

        再びインカムのお話が出ましたがロケテスト時の評判などはどうだったのでしょうか?

        アルファ電子は当時、近くの駄菓子屋でもロケテストをしているとお聞きしました。
        「ラギ」は小学生高学年層をターゲット層にして制作されたとの事ですが
        アーケードゲーマー以外の子供達からの評判・評価なども聞けたのでしょうか?
       



 オーサー
  プランナー
:『ラギ』ほど人の意見が割れるゲームを自分は知りません。


         メインのターゲット層と見ていた小学校高学年層には概ね評価を得られていたと思います。
         ただムラが大きかったですね。100コインを超える日もあれば30コイン行かない日も
         あったりと、とにかく安定しなかったですね。

         子どものプレイは大人が予想していない事をしてくれるので、面白かったです。
         身長変化のボタンを連打して、通常より高いジャンプにしたりとか(w)。
         もちろんバグなので、即日プログラマーに直して頂きました。


 
   管理人
:ロケテバージョンはジャンプ時にそんなことが出来たのですか!
        ロケテの段階から小学校高学年層には好評だったみたいなので狙い通りでしたね。


 
   管理人
:あと、確認したかったことなのですが「ラギ」のマルチエンディングは全部5種類なのでしょうか?
   
         @フラワー不足でフラれる
         Aレットに負けてショックを受ける
         B同士討ちで2人ともフラれる
         C呪いで氷漬け
         Dプロポーズからキス

        他にもあるのでしょうか?



 オーサー
  プランナー
:上記の5つで全てです。


 
   管理人
ありがとうございます。

        恥ずかしながら、レットとの「同士討ちでフラれる」エンドは今回再びラギを
         仲間内で集中プレイした時に初めて知りました!! 今更ながら細かいで演出で驚きましたw





   




マルチエンディングは5種類で確定とのこと。



 
   管理人
:のちに再び「ネオジオCD」版「ラギ」を出された時には特に大きな変更点が
        ありませんでしたが、これは仕様を変更する事がタブーだったのでしょうか?
        それとも、変更する点等は一切ないという事だったのでしょうか?



 オーサー
  プランナー
:特におまけを強要されていなかったという事と、早く終わらせて人月計算を安く
         抑えたかったの2点からです。

         サウンドを聴く裏ワザもロム版から継承していたので、何か裏ワザ・隠し要素を
         求められたら、それを公表しようとしていたのですが、特に求められませんでした(w)。
         なので、知らないユーザーも多いんじゃないですかね。

         この裏ワザがメジャーだったら、クラリスディスクさんのCDも正規の曲名で
         出されていたでしょうし。


 
   管理人
:やはり「ADK音魂」は、クラリスディスクさんが独自に付けたタイトルで正規の曲名では
        なかったのですね。
       
        調べたところ、ネオジオフリークの裏技まとめコーナーにも未掲載だったのでサウンドセレクト
        モードの入り方をお教え頂けないでしょうか?



 オーサー
  プランナー
: @・ゲームをスタートできる状態にします。
          (※電源ON/最初のNEO-GEOロゴの後、という意味です。)
        
         A・1P、2Pコントローラをセットします。
        
         B・両コントローラのレバーを真上に入力します。
        
         C・3の体制をキープしながら両コントローラのBCDボタンを押し続けます。
        
         D・4の体制のまま、両コントローラーのAボタンを同時に押します。

         以上で、サウンドモードが出るかと思います。


  
    管理人
:ありがとうございます! これでダーク・スナイパー戦のBGMが好きな時に聞けます!
  
         ついでに気になっていた噂があったのでコチラもご質問させて頂きます。
 
         小耳に挟んだ噂でお聞きしたので真実かは定かでは無いのですが…
         「ラギ」のゲームデータには「ゲーマント」(SNKの初期ネオジオマスコットキャラクター) の
         顔シンボルグラフィック(アイテム)が存在しており、ゲーム中のプレイヤーが絶対に
         入手できない位置(復帰後の風船を使えばゴリ押しで行ける)に配置されていると
         お聞きしましたが、これは本当なのでしょうか?
 
         自分達はいろいろ探してみたのですが見つかりませんでした。

         また、真実であれば入手すると何の効果があったのでしょうか?
         デバッグ用のアイテム等だったのでしょうか?



 オーサー
  プランナー
:ゲーマントが手を振っている隠しキャラクターはダルマ帝国ステージにいますが、
        『顔シンボルのアイテム』は存在しません。



   管理人:アイテムではないが噂どおり「ゲーマント」自体は隠しキャラクターとして存在しているの
        ですか! 再び探してみたいと思います。

        これは、やはり通常のプレイでは見つけられない箇所に配置されているという事でしょうか?



 オーサー
  プランナー
:通常では行かない所ですね。

         ダルマ帝国のステージ1でしたか、ちょっと記憶が曖昧ですが、ぐるぐる縦に回る
         仕掛けがありまして、そこで身体を小さくして、画面向かって左の壁に沿うようにジャンプ
         すると、隠し通路に入れます。

         そのまま左へ行くと、ゲーマントに出会えます。
         尚も進むと、桃が取れて体力が全快します。
         (普段は入ると死んでしまう青い高温の猛毒薬の中でもダメージを受けない背景判定
          にしてあります。)


   管理人:まさかの本当の噂でした! 皆さんも是非探してみてください!






「ゲーマント」の「ラギ」出演説は本物でした!




   管理人
:インタビューも終盤になりますが引き続きお願いします。
      
       以前では他機種移植が無くNEOGEO、NEOGEO-CDでしか遊べなかった「ラギ」ですが
       現在では、アケアカNEOGEOでPS4、Xbox One、Switch、または、ネオジオミニインター
       ナショナル版でプレイ出来ることについてはどのように思っておられますか?



 オーサー
  プランナー
:そうですね。もう30年も前の作品ですが、是非遊んで頂きたい気持ちですね。

        あまり上手く行っていない、見て頂きたくないところもあったりしますが(w)‥‥
        まあ、それはどんな作品――ゲームに限らずアニメやコミックス等も於いても、
        そういった部分は必ずあると思います。


 
   管理人
:2022年3月でリリースから31年経ちました「ラギ」ですが
        最後に、これから興味を持ってプレイする方々、当時遊んでいたプレイヤーに
       一言よろしくお願いします。



 オーサー
  プランナー
:あの当時を懐かしまれる方、新たに遊ばれる方、今、プレイする事で それぞれに
         新しい発見があるといいなと思います。


         現在のゲームと比べれば、当時の技術は見劣りして見えるかもしれませんが、限られた制限
         (開発時間/基板スペック/開発費/政治的圧力など)の中で、いっぱいいっぱいになりながら
         物創りしていた事は、反省するべき点はあれど悔いは微塵もありません。

         これからも『ラギ』を愛して頂けると幸甚です。


 
   管理人
: 大切な時間を共有できた「ラギ」をこれからも愛し続けたいと思います!
         お忙しい中インタビューにお答え頂き大変有難うございました。






 「ラギ」 30周年記念開発者ロングインタビューでした。



当時ネオジオ初期作品の中でも遊びやすく、カラフルでポップな世界観で登場した「ラギ」
この度はオーサープランナー様のご協力で
ゲーム内では解らなかったエピソード等、開発の裏話を沢山聞けました。



「ラギ」は、ネオジオ作品の中でも遊びやすい部類の作品だと思います。
まだ、未プレイの方は是非プレイをしてみてください。

オーサープランナー様の言うように「ラギ」で新しい発見が待っています!





      撮影&プレイ協力: みーころ  (2022 5/28)